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R#002 FinGo入社12日目。レシートを電子化すると、その先に何が起きるだろう?
電子レシートというと、紙のレシートをなくすための仕組みというイメージが強いかもしれません。
紙の使用量を減らせる。
財布の中がかさばらない。
過去の購入履歴を確認しやすい。
こうしたメリットは確かにあります。
ただ、電子レシートを考えていくと、変わるのは紙のレシートの「受け取り方」だけではなさそうです。
決済が終わったあと、お店とお客様の間で何ができるのか。
購入した記録を、その後どう活用できるのか。
電子レシートは、単なるペーパーレス化ではなく、「決済の後」をどう変えるのかという話にもつながっています。
目次
- 紙をなくした、その先へ
- 電子レシートはレジで使えるのか
- レシートが「次の接点」になる
- 「何を届けるか」より、「どう役立つか」
- 決済端末の役割が変わる
- 「決済の後」に何を残す?
紙をなくした、その先へ
電子レシートの分かりやすいメリットは、ペーパーレス化です。
店舗側はレシート用紙の使用量や交換の手間を減らせます。お客様も紙を保管する必要がありません。
しかし、電子レシートの価値は紙をなくすことだけではありません。
購入日時や商品、支払った金額といった情報がデジタル上に残り、あとから確認できます。
さらに、その情報を起点に購入後の案内やサービスにつなげることもできます。
紙のレシートが「取引の記録」だとすれば、電子レシートは「購入後の情報を残し、活用する仕組み」と考えることもできそうです。
電子レシートはレジで使えるのか
電子レシートが広がるためには、「何ができるか」だけではなく、「普段の会計にどう組み込めるか」も重要です。
商品を購入し、支払いをして、決済が完了する。
その流れのなかで、自然に電子レシートを受け取れる。
理想をいえば、電子レシートのためにお客様やスタッフが大きく行動を変える必要はありません。
新しい仕組みでも、
- スタッフの操作が増える
- お客様への説明が必要になる
- 忙しい時間帯にレジが止まる
といったことがあれば、現場では使いにくくなります。
また、「どう受け取るか」と同じくらい、「あとからどこで確認できるか」も大切です。
メールなのか、専用アプリなのか、会員サービスの中なのか。
電子レシートは、発行できることだけでなく、必要なときに迷わず見つけられることも重要です。
レシートが「次の接点」になる
電子レシートの興味深い点は、レシートを単なる購入明細で終わらせないことができる点です。
たとえば、
- 商品に関連する情報を見る
- 必要に応じてサポートにつながる
- フィードバックを送る
- キャンペーンを確認する
といったこともできます。
紙のレシートは、一度印刷したら内容は変わりません。
一方、電子レシートは購入情報を入り口にして、その後の情報提供につなげられます。
つまり、「購入の記録」が「購入後の接点」に変わる可能性があります。
ここで重要なのは、決済のあとも広告を送り続けることではありません。
購入したあとだからこそ役立つ情報を届けられることです。
商品の使い方や保証、サポート情報などが購入記録とつながれば、決済は「終わり」ではなく、次の接点の始まりになるかもしれません。
「何を届けるか」より、「どう役立つか」
電子レシートはマーケティングにも活用できます。
クーポンやキャンペーンを案内したり、関連商品を紹介したりすることも可能です。
また、購入情報がデジタルデータとして残ることで、お客様が何を買っているのか、どんな商品を組み合わせているのかを知るヒントにもなります。
ただし、ここには注意が必要です。
お客様は広告を見るためにレシートを受け取るわけではありません。
まず知りたいのは、自分が何を買ったのかという情報です。
電子レシートを開いたときに広告ばかりが表示されていたら、かえって使いにくくなるかもしれません。
大切なのは、
「何を届けたいか」
ではなく、
「この買い物のあと、お客様は何を知りたいだろうか」
と考えることです。
データについても、「お客様を分析する」だけではなく、「自分たちのお店を選んでくれる人を理解する」ために使う。
電子レシートは、広告を増やすためではなく、購入後の体験を少し良くする仕組みとして考えることが大切なのではないでしょうか。
決済端末の役割が変わる
電子レシートの話を考えると、決済端末の役割にも行き着きます。
これまで決済端末は、支払いを受け、決済を完了し、レシートを発行するためのものでした。
しかし現在は、POSレジや売上管理など、さまざまな仕組みとつながっています。
そこに電子レシートが加われば、決済端末は支払いだけでなく、購入情報をお客様に届ける入り口にもなります。
決済から電子レシート、購入後の情報提供までが、ひとつの流れにつながっていく。
決済端末は、これから単に支払いを受けるだけの機械ではなく、店舗とお客様の間をつなぐ接点になっていくのかもしれません。
電子レシートは、その変化を考えるうえでも分かりやすい事例のひとつです。
「決済の後」に何を残す?
すべての店舗に、電子レシートが必要とは限りません。
お客様の年齢層や業種、客単価、来店頻度、現在使っているPOSレジや決済端末によって、考え方は変わります。
だから、「これからは電子レシートを導入したほうがよい」と一概に言うことはできません。
ただ、自分のお店のお客様は、レシートを受け取ったあとどうしているのか、一度考えてみてもよさそうです。
すぐに捨てているのか。
保管しているのか。
あとから購入内容を確認しているのか。
もし電子レシートにするとしたら、お客様にとって何が便利になるのか。
そして、決済のあとに何かを届けられるとしたら、それは本当にお客様が必要としている情報なのか。
レシートを電子化すると、紙がなくなります。
しかし、本当に変わるのはその先なのかもしれません。
購入情報の残し方。
お客様との接点。
データの活用。
そして、決済端末の役割。
レシートを電子化することは、単に紙をスマートフォンに移すことではありません。
「決済が終わったあと、お店とお客様の間に何を残すのか」
電子レシートは、そんなことを考えさせてくれます。
決済の後に、新しい体験をつくれるか。
そこに、電子レシートの本当の可能性があるように思います。