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#025 決済端末は補助金の対象外? — IT導入補助金で「端末だけ買っても出ない」を避ける申請設計

作成者: FinGo株式会社|2026/06/04

「補助金で決済端末を安く導入したい」——そう考えて申請を進めたものの、対象外で通らない。決済まわりの導入で、最初につまずきやすいのがここです。

IT導入補助金(2026 年度から「デジタル化・AI導入補助金」へと名称・制度が変わりました※1)は、決済端末や POS、券売機の導入に使えます。ただし「端末を買えば補助が出る」わけではありません。何が対象で、何が対象外か。そこを正しく押さえないと、申請は通らないか、想定より補助額が小さくなります。

本記事では、決済端末を補助金の「対象」にするための、枠選びと申請の組み方に絞って整理します。

決済端末は補助金の対象になるのか

結論から言えば、決済端末を「単体で」買っても、補助金は出ません。

デジタル化・AI導入補助金では、ハードウェアだけの申請は認められていません。補助の対象になるのは「会計」「受発注」「決済」といった機能を持つソフトウェアで、ハードウェアはそのソフトウェアの使用に資するものに限られます※1。つまり端末は、対象ソフトと一体で導入して初めて、補助の射程に入ります。

具体的には、POS レジや券売機、それらの構成要素として組み込まれるキャッシュレス端末が対象になり得ます。決済端末を単独で導入する計画では、この要件を満たせません。

(表:何が対象で、何が対象外か※1)

ここを誤解したまま「端末だけ」で申請設計を進めると、入口で弾かれます。

通常枠とインボイス枠、ハードが対象になるのはどっち

もう一つの分かれ目が、申請する「枠」です。

この補助金にはいくつかの枠があり、ハードウェアが補助対象になるかどうかは枠によって変わります。ソフトウェア中心の枠ではハードは対象外で、決済端末や券売機といったハードを補助対象にできるのは、インボイス対応を目的とした「インボイス枠(インボイス対応類型)」です※1。

インボイス枠では、補助率と上限が次のように定められています※1。

端末や券売機を補助で導入したいなら、この枠を選び、対象ソフトと組み合わせる。これが基本の形です。

数字だけではイメージしづらいので、簡単な例で見てみます。たとえば小規模事業者が、券売機を 30 万円、決済・会計ソフトを 40 万円で導入するとします。ソフトの 40 万円は補助率 4/5 で 32 万円、券売機は上限 20 万円・補助率 1/2 で 10 万円。合わせて 42 万円ほどが補助され得る計算です。ソフトは手厚く、ハードは控えめ——この補助金が「ソフトウェア導入」を主役に据えているからこその配分です。

2026 年「デジタル化・AI導入補助金」で変わったこと

2026 年度から、制度は「IT導入補助金」から「中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金)」へと名称が変わりました※1。

枠組みや対象経費の考え方は引き継ぎつつ、AI 導入の支援が打ち出されています。対象経費は、ソフトウェア購入費を軸に、機能拡張やデータ連携ツール、セキュリティ対策、導入コンサルティング、導入設定、保守サポートまで含まれます※1。

申請を検討するなら、年度ごとに枠・補助率・対象が更新される前提で、最新の公募要領を確認するのが安全です。過去の「IT導入補助金」時代の情報のまま設計すると、枠名や要件がずれることがあります。

対象にするための申請設計

ここまでを踏まえると、決済端末を補助の対象にするための設計は、次の順序で考えると整理できます。

まず、対象ソフトとセットで申請すること。端末単体ではなく、「会計・受発注・決済」機能を持つソフトを軸に据え、端末はその構成要素として位置づけます。

次に、枠を正しく選ぶこと。ハードを対象にしたいならインボイス枠、ソフトのみで足りるなら別の枠。導入したいものから逆算して枠を決めます。

そして、対象経費を設計すること。ソフト・クラウド・導入設定・保守まで対象に含められるため、端末本体だけでなく、導入から運用までを一体で見積もると、補助の射程を最大限に使えます。

よくあるつまずきは、「ハード単体で申請して弾かれる」「枠を選び間違えて端末が対象外になる」「公募スケジュールに間に合わない」の三つ。いずれも、設計の段階で防げます。

まとめ

決済端末を補助金で導入する鍵は、「端末単体ではなく、対象ソフトと一体で、正しい枠で組む」ことに尽きます。端末だけを見て「補助金で安くなる」と考えると、対象外で入口に弾かれかねません。ソフトとの一体設計と枠選び——この二つを押さえれば、決済まわりの導入を補助金の申請設計に組み込みやすくなります。

FinGoはどう支援できるか

FinGoは、決済端末(IM-28・PT-10 など)と、QR・電子マネーといった決済ソフトを自社で開発し、親会社である BS(ビリングシステム)の決済代行までを一体で提供しています。「端末+ソフトを一体で」という補助金の要件と、構造的に相性のよい形です。

端末とソフトを別々に揃えると、補助金が求める「セット」の構成づくりに手間がかかります。一体で提供できる分、要件に合う構成や見積もりを、申請設計の段階からご一緒できるのが強みです。

券売機の FK シリーズは、IT導入補助金の対象として認定された実績があります※2。補助金の活用を含めた決済まわりの導入設計について、ご相談いただけます。

FK シリーズを補助金でどう安くできるかの具体例は、別記事でまとめています(下記リンク)。

FAQ

Q1. 決済端末だけでも補助金は使えますか?

使えません。ハードウェア単体での申請は認められておらず、「会計・受発注・決済」機能を持つ対象ソフトと一体で導入することが要件です※1。端末はそのソフトの使用に資するものとして、はじめて補助の対象になります。

Q2. 通常枠とインボイス枠、どちらを選べばいいですか?

決済端末や券売機などハードを補助対象にしたいなら、ハードが対象になるインボイス枠(インボイス対応類型)が基本です※1。ソフトのみで足りる場合は別の枠も選べます。導入したいものから逆算して決めます。

Q3. 2026 年の改定で何が変わりましたか?

制度名が「IT導入補助金」から「デジタル化・AI導入補助金」へ変わり、AI 導入の支援が打ち出されました※1。枠や対象経費の考え方は引き継がれていますが、年度ごとに要件が更新されるため、最新の公募要領で確認するのが安全です。

Q4. 補助金の対象になりやすい決済端末はありますか?

「端末+ソフトが一体」という要件を満たしやすいのは、POS や券売機のように、端末とソフトが一体で構成された機器です。FinGo の券売機「FK シリーズ」は、IT導入補助金の対象として認定された実績があります※2。どの構成で申請を組むかを含めて、ご相談いただけます。

関連記事

IT導入補助金で FK 券売機の導入コストをどこまで下げられるか、FK の選び方の具体例はこちらで解説しています。

「IT導入補助金 FKシリーズの実力と賢い選び方」 https://note.com/fingo/n/ned2185126e7b

出典

※1 中小機構「中小企業デジタル化・AI導入支援事業(デジタル化・AI導入補助金 2026)」インボイス枠(インボイス対応類型) https://it-shien.smrj.go.jp/applicant/subsidy/digitalbase/
※2 FinGo 株式会社 プレスリリース「FinGo 製キャッシュレス券売機が IT導入補助金 対象認定取得」(2025-10-06) https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000096717.html